お金の本質?

 お金とは、金銭債権です。債権は契約により成立します。金銭債権も契約により成立します。お金は政府、中央銀行、銀行が創造した金銭債権です。

お金の種類

 お金には、紙幣、硬貨、銀行預金、日銀預金があります。日銀紙幣は、日銀が発行する紙幣です。政府も紙幣を発行することも可能です。硬貨は政府が発行するお金です。銀行預金は銀行が創造するお金です。日銀預金は日銀が創造するお金です。日銀預金は政府、日銀、銀行間だけで使われるお金です。預金がお金だという認識は一般的でないかもしれませんが、お金として一番使われているのは銀行預金です。

種類(単位兆円)
銀行預金910
日銀紙幣120
貨 幣5
日銀預金540
2022/5 時点のおおよその残高

信用創造

 お金は信用創造により生まれます。すべての債権・債務の創造も広い意味では信用創造といえますが、この記事では債権・債務の創造のうちお金の創造となるものを信用創造と定義して使います。信用創造のためには担保が必要です。担保には、将来収入、不動産などの資産、その他の債権があります。個人、企業、政府の担保は主に将来収入です。銀行、中央銀行の担保は、個人、企業、政府が提供する債権です。

 個人には寿命があるため、将来収入にも限界があります。また、生存中に返済しなければなりません。企業には寿命はありませんが、一定の割合で倒産していくので全体では将来収入には限界があります。したがって、個人・企業の担保には限界があります。一方、政府は、寿命がなく亡国の可能性も極めて低いため、将来収入には限界はありません。したがって、政府の担保には限界がなく、資金調達には限界がありません。ただし、政府が支出できる額には、生産できる範囲という限界があります。生産されないものを消費することはできないからです。政府が調達する資金は、政府が支出できる範囲ということになります。

債権・債務(動画)